TAKURO YOSHIDA
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ラジオの青春

ラジオへのありがとう!を込めたミニアルバム「ラジオの夢」完成です


そして、ラジオとの素敵な青春を描いているうちに僕の胸の中には


そのラジオを一緒に聴きながら青春していた「まだ見ぬリスナ-の顔」がボンヤリと浮かびました


「そうなんだ僕たちは・・あの夜・・心を・・通わせた」・・最後にそんな歌を作りたい


 

5曲ですが、とにかくミュ-ジシャン皆んなの協力を得て頑張りました


ラジオとの想い出・ラジオへの感謝


そこはLiveステ-ジ同様に「自分らしく生きる事」ができた空間でした


音楽も自由に自在に育ちました


僕の愛する音楽は自由である事が・・まず・・そもそもの・・原点だったと思います


「壁を作らない」という発想は、僕に多様なチャンスと成功をプレゼントしてくれました


ラジオを通じて学んだものは無限です


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1:書き上げました!僕と僕の音楽を愛してくださった皆さんが


  色々あったけど・・ともかく今・・ここに・・居るんだ・・と


  理由なんていらない!


  笑顔で・・ビ-ルでも・・ね!


 

  皆んな笑いましたよ そして 皆んな泣きましたよ


  皆んな怒りましたよ そして 皆んな慰めましたよ


  皆んな走りましたよ そして 皆んな立ち止まりましたよ


  皆んな考えましたよ そして 皆んな突進しましたよ


  皆んな歌いましたよ そして 皆んな沈黙を守りましたよ


  そして


  皆んな愛し合いましたよ


  皆んな抱きしめたんですよ


 

  私たちは青くて何も考えられずに青春という道を


  明日の事など気にしないで走っていたようです


  それはその時、私たち1人1人に吹いた風だったのです


 

  もちろん・・あなたと・・私では・・言葉では言えない・・その時の温度も・・違う・・はず


  でも当時「先人たちや・社会という空気」は


  私たちを面倒くさそうに「同じ箱に」入れて・・ホッとしていたみたいでした


  同じ箱・・そんな息苦しい世界・・あなたはアナタ・・僕は僕・・なのに・・


 

  さあ!あの時のアナタが今のアナタに


  あの時の僕は今の僕に


  色々あったけど・・いいじゃない・・だってさア-・・今は今なんだものね


  うるさい世間も・・だから、どうなのよ?・・それで、どうだったって言うんだい!


  私たちは・・生きているんです・・あの時も・・今も


  今も昔も・・私たちなり!・・なんです


  そんな新曲を書きました・・聴いてください


  1曲目は「Address Unknown」


  住所不明のアナタとの詩(うた)です


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2:ずっと昔の事でした


  加藤和彦が「詞を1つ書いてくれないか」って言ってきた事がありました


  作詞だけ・・って・・あんまり経験ないけど・・これは彼に「どうかなあ?」


  「まあいいや・・ダメなら返してね、僕が歌うから」と伝えました


  出来上がった「5月の風」は加藤君の独特のハナウタ風の軽いボ-カルで


  「この詞で、このメロディ-なら」こういう歌い方が「いいかもな」と感じました


    でも加藤君・・「あんまり・・やる気・・ないみたい・・」なRecでした・・アハハ・・


 

  今回あらためて聴きながら・・「作り直したい」という衝動にかられたのです


  まず元の詞に少しニュアンスを加えて新たに言葉をプラスしました


  メロディ-はまったく違うアプロ-チでファンクム-ドで迫ります


  (拓郎がやると・・そうなっちゃう!的なね)


  生まれ変わった「五月の風 partⅡ」を気分一新で聴いてください


  うん、きっと、トノバンのファンは言うよね「前のが良かった・・ツマンナイ」(笑)


  そう・・それが・・音楽・・好き嫌いは・・その人の自由・・好きもあれば、嫌いもあります


  失礼いたしました・・でも・・オレ・・こっちが・・スキ・・えへへ・・ワリ-ナ


 

  さて実はこの曲のボ-カルは「仮ボ-カルの時の1発録り」です


  私達は曲をレコ-ディングする時に、まずドラム・ベ-ス・キ-ボ-ド・Eギタ-だけで録音します


  その時に「仮の歌として僕がミュ-ジシャンの演奏に合わせて簡単に歌います」


  その時の、まさに仮のボ-カルなのですが・・・あとで聴いてみて・・・このボ-カルの「感じ」は


  2度と再現不可の「軽くて気持ち良さあふれるフィ-リング」だったので


  そのままOKテイク!としました・・最後まで・・タクロ-・・自由がスキでした


  「五月の風partⅡ」です


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3:ついに想いが叶いました


  全国ツア-に出てステ-ジ終了後に夜の街で現地の人たちとも仲良くなり


  バンドの連中から「タクロ-唄え-」って冷やかされながら・・


  「そんなに聴きたいんならショ-ガネ-な!よ-し」とマイクを握った


  あの「骨まで愛して」をレコ-ディングしました・・嬉しい~~い


  覚えていますか? Love2で、憧れの沢田研二ともデュエットしましたよね


  それくらい、この曲が好きで・・いつも口ずさんでいたのです(酔うと・・)


 

  原曲はバラッド形式で、ちょっとカントリ-風の演歌調のノリなので


  僕は得意の8ビ-トのオ-ルディ-ズロックにアレンジしました


  武部聡志がサックス3本の最高のブラスアレンジしてくれてカッコイイです


  ドゥ-ワップなバックボ-カルも抜群に楽しい仕上がりです


  え?誰も期待していない?・・・アハハ・・・残念です


  でもね・・今回のRecで一番楽しくて笑顔いっぱいのスタジオになった曲がこれ!


  「骨まで愛して」です


  まさに、音を楽しむ、音楽は楽しいんですよ-!


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4:あの1970年代のLFバイタリスフォ-クビレッジのテ-マソングに


  現在(いま)の気持ちをプラスして、あの頃を思い出しながら


  あのスタジオに今、僕が居たら・・・きっと「こう話すだろう」という想いを


  加筆して作詞をつけ加えました


  ラジオだから「僕達は同じ夢をみる事ができたんだ」と、しみじみ思うのです


  今もう一度「夢」を共有するメッセ-ジを歌います


 

  楽器好きな方たちなら・・お気づきか?と思いますが


  この曲のコ-ド進行は当時としては(ましてやフォ-クブ-ムなんて言う時代には)


  ちょっとビックリな歌い出しでした


  |E |C |E | Cm7|・・・|なぜか|哀しい| 夜 |だから|


      キ-Eで始まっていきなりCへ飛ぶ・・こんなコ-ド進行は今なら普通の事ですが


  あの時代にはチョット「斬新な」印象だったようでした


  でも広島時代に僕等がやっていたR&Bバンドでは「ごく普通」の進行だったのです


  そしてあの頃、番組用のテ-マソングRecアレンジをやってくれた木田高介も


  あの時代としては進歩的なブラス・ロックのバンドを編成していて


  「このコ-ド進行ってブラスにピッタリだよね」って気に入ってレコ-ディングしました


  こんなところにも・・当時の僕を取り巻く音楽環境というものが


  理解と拒否とが入り交じった混乱の時代だったのです


  曲は新たに命名しました 「真夜中のレタ-」です


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5:最近の番組に届いた、50代の女性からのメ-ルに僕の心が揺れました


  彼女は「うったえた」のです・・心の中に「本当の声っていうのがソッとあるんです」と


  そのメ-ルに僕は笑顔になりながらも、こう思ったのです


  「そうだよね!それがアナタの心の声なんですね・・誰にも言ってなかったかもね・・


  アナタが心の中にず-っと、間違いなく抱きしめていた・・本当の声・・


  それは日常の中でのアナタの歌なんですよね」


 

  以前に僕がステ-ジでも演奏し、多くの方から今でもサンキュ-メッセ-ジを


  いただいている「ガンバラナイけどいいでしょう」もそうでしたが


  つまり、世の中って我々にとって「生きにくい」場所であってはならないはず


  なのに現実は、そんな事を思う人間に冷たい空気を送って来る事があります


  僕の青春の「チッポケだけど大切なテ-マ」でもありました


  「私なり」って事で・・いい・・ですよね


 

  この曲は「シャッフル」というリズム感です


  あまり近年は聴かれなくなりましたが、僕はシャッフルを70年代から歌い続けています


  「やせっぽちのブル-ス」に始まりラストアルバムでの「Together」まで


  このリズム感が大好きなのです


  古くはアメリカの黒人ミュ-ジックでギタ-1本での弾き語りト-キング・ブル-スとして


  歌いつがれてきたスタイルでしたが


  60年代のビ-トルズ、ロ-リング・スト-ンズ等の新しい才能によって


  バンドサウンドでのロックなスタイルで新しい息吹を注ぎ込まれてリバイバルし


  フォ-クブ-ム(ただしアメリカでのブ-ムに限る)でも、ボブ・ディランなどが


  このスタイルで歌っていました


  今回はマイナ-コ-ドによるシャッフルで、日本で愛されるメロディ-ラインを作りました


  アルバムの最後は「主役」です


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   *このペ-ジの転載etcは、かたくお断りします 2024年9月14日 吉田拓郎