TAKURO YOSHIDA
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ラジオの青春

長かった音楽人生で、色々な「スタジオ」での録音の思い出がある(海外も含めて)


中でも最も思い出深い国内の録音スタジオと言えば


文句なしに「観音崎マリンスタジオ」と「みなとみらいランドマ-クスタジオ」


という神奈川県のスタジオが今も鮮やかな記憶として甦るのだ


 

「ランドマ-クスタジオ」は現地みなとみらいランドマ-クタワ-内にあるので


スタジオワ-クを離れてのフリ-タイムも充実しているし(ショッピング・飲食etc)


ホテルもラグジュアリ-で滞在が楽しくなるので、いつも1週間くらいは滞在して


アルバムのリズムセクション等を収録し、細かいダビングやボ-カル入れだけは


日を改めて都内で録るというパタ-ンだった


スタジオの外に広いリビングル-ムがあり、僕等の時代にはバ-カウンタ-もあって


夜などはセッションを終えてRecスタッフやスタジオのスタッフ達と


皆んなでビ-ル会など楽しんだ


アルバム「みんな大好き」は、ほとんどこのスタジオでのレコ-ディングだった


 

そして、そんな中でも僕が最もレコ-ディングを楽しめて好きだったのが


「マリンスタジオ」である


三浦半島の中ほど、海沿いのホテルと併設してあった


そのホテルのプ-ルとビ-チが目の前に広がる好ロケ-ション


録音スタジオ内からもプ-ルサイドの景色が見えるので


夏は「目の毒」だから・・レコ-ディングが中断する事がよくあった(笑)


 

*このマリンスタジオと、こちらは山あいのコテ-ジ風な雰囲気が人気で


 多くのミュ-ジシャンが使用していた「河口湖スタジオ」も思い出深い場所だ


 マリンや河口湖は、一般の方々にとってもリゾ-ト地にあったから


 そこを訪れた人の中に、時に「ファン」を名乗る方々ともお会いする事があり


 そういう方々と我々ミュ-ジシャンも一緒にワイン会などやったりしたものだ


 

スタジオの横には写真のような部屋があって


僕は自分用にこの部屋を貸しきり状態にして録音を楽しんでいた


時には夜中に少しアルコ-ルを楽しみながら楽器をRecした事もある


 

また、この部屋は時として夜のバ-へと様変わりする事もあり


ミュ-ジシャン達と飲みながらカ-ドゲ-ム等を楽しんだものだった


(結局は夜の楽しい時間がもてるスタジオがお気に入り!って事・・みたい・・だね・・(笑)


アルバムでいうと「176.5」「detente」「吉田町の唄」などの録音風景が今も目に浮かぶ


 

ミュ-ジシャンでも特にサックスやフル-トの達人だったジェイク・コンセプシオンや


アコ-スティック楽器のプロフェッショナル石川鷹彦などを


曲のリズムセクション録音日とは別スケジュ-ルで個人的に呼んで


それぞれの曲のイントロ・間奏・フェイドアウト用にじっくり時間をかけて


ダビングする事も楽しみの1つだった


ジェイクも鷹彦も、僕の好みを良く理解してくれていたので


どの曲も秀逸のイントロや間奏が聴けるから嬉しくなってしまうのだ


(今でも懐かしく聴きながら、ついつい笑顔になってしまう)


 

*画像は「観音崎マリンスタジオの、僕が好きだった続き部屋」


 ギタ-類やアンプ類が並んでいて・・まるで自宅スタジオに居るようである


      2024年9月4日  拓郎