僕はピアニストなので、リサイタルはひとりだけの世界ですし、リサイタル以外では海外でもオーケストラとの共演が多いので、室内楽を演奏する機会はこれまであまりありませんでしたが、三浦文彰さんと共演する機会を得て、個性の違う演奏家の音楽性が共鳴し、時にはぶつかり合う室内楽の素晴らしさを体験することができ、室内楽の魅力に強く惹かれました。
〈ARKクラシックス〉を通じて、三浦さんや欧米で活躍する仲間たちと一緒に、サントリーホールを舞台に、毎年、室内楽の魅力を皆さんに紹介して、ひとりでも多くの方に室内楽の魅力を楽しんでいただきたいと思います。〈ARKクラシックス〉をよろしくお願いします!
ピアニスト 辻󠄀井伸行
第2回目となる〈ARKクラシックス〉、今年も辻󠄀井伸行さんと共に迎えられたことをとても嬉しく思います。今回は、世界の第一線で活躍するジュリアン・ラクリン、そしてヴァルヴァラ、ヨナタン・ローゼマン、アレクサンドラ・コヌノヴァ、ボリス・アンドリアノフ、サラ・マクエルレイヴィといった若手のトップ・アーティストたちが参加してくださいます。彼らは、僕の大好きな友人たちです。
また、ロビン・ティチアーティ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団との一回限りのコンサートなど、今年も豪華な演奏会が盛り沢山です。そして今回、念願の室内オーケストラ、「ARKシンフォニエッタ」が誕生します。僕が信頼する日本の若手演奏家たちによるアンサンブルです。僕たちの世代が奏でる音楽に、どうぞご期待ください。
ヴァイオリニスト 三浦文彰
2009年6月に米国テキサス州フォートワースで行われた第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールで日本人として初優勝して以来、国際的に活躍している。カーネギーホール、ウィーン楽友協会、ベルリンのフィルハーモニー等で演奏会を定期的に行い、ロンドンの「プロムス」やサンクトペテルブルクの白夜祭等の世界的な音楽祭にも数多く出演している。継続的にCDを発表し、2度の日本ゴールドディスク大賞を受賞。作曲家としても注目され、映画《神様のカルテ》で「第21回日本映画批評家大賞」受賞。2018年、〈サントリーホール ARKクラシックス〉のアーティスティック・リーダーに就任。
2009年ハノーファー国際コンクールに史上最年少の16歳で優勝。18年は、ロンドンでズーカーマン指揮ロイヤル・フィルと、サンクトペテルブルクの白夜祭でゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管と共演して大成功をおさめる。また〈サントリーホール ARKクラシックス〉のアーティスティック・リーダーに就任。NHK大河ドラマ「真田丸」テーマ音楽を演奏したことやTBS系「情熱大陸」への出演も大きな話題に。CDはエイベックス・クラシックスよりリリース。使用ヴァイオリンは、宗次コレクションより貸与されたストラディヴァリウス 1704年製作 "Viotti"。
アレクサンドラ・
コヌノヴァ
(ヴァイオリン)
Alexandra Conunova, violin
川久保賜紀
(ヴァイオリン)
Tamaki Kawakubo, violin
サラ・マクエルレイヴィ
(ヴァイオリン・ヴィオラ)
Sarah McElravy, violin, viola
鈴木康浩
(ヴィオラ)
Yasuhiro Suzuki, viola
ボリス・アンドリアノフ
(チェロ)
Boris Andrianov, cello
遠藤真理
(チェロ)
Mari Endo, cello
ヨナタン・ローゼマン
(チェロ)
Jonathan Roozeman, cello
三浦友理枝
(ピアノ)
Yurie Miura, piano
ヴァルヴァラ
(ピアノ)
VARVARA, piano
曽根麻矢子
(チェンバロ)
Mayako Sone, cembalo
ARKシンフォニエッタ
ARK Sinfonietta
「ARKシンフォニエッタ」は、〈サントリーホール ARKクラシックス〉のレジデント・オーケストラとして2019年に発足する室内オーケストラ。〈ARKクラシックス〉のアーティスティック・リーダーを務める三浦文彰の呼びかけにより、著名なコンクールでの受賞歴を誇る優秀な若手演奏家たちが集結し、コンサートマスターは東京フィルのコンサートマスター三浦章宏が務める。
〈ARKクラシックス〉のレジデント・オーケストラとしての活動の他、辻󠄀井伸行や三浦文彰との全国ツアーなど、今後、幅広い活躍が期待されている。