“ピコ太郎のララバイラーラバイ”の制作現場より 製作レポート

その3)「ララバイ・ラーラバイ」に込めた愛のメッセージ



“台本なし”という本作独自の制作方法が活きる設定を模索する中、辿り着いたのはピコ太郎が“おとぎ話”の世界へと迷い込み、オリジナルストーリーを繰り広げるという設定だった。

この設定には裏話がある。

テレビ番組で、芸人達が「桃太郎」などの“昔話”のネタを披露しているのを観たことはないだろうか。古坂は「即興で何かを創る際に、基本とすべきは誰もが知っているストーリー」と語る。そして選び出されたのは、「マッチ売りの少女」「赤ずきん」など、世界中で愛され続けるおとぎ話。それらのおとぎ話を、眠りに誘うベッドタイムストーリーとしてアレンジする。

本作のタイトル『ピコ太郎のララバイラーラバイ』には子守唄を意味するララバイに、ピコ太郎らしい独特の響きが加えられた。我が子を眠りへといざなう、母なる優しさを彷彿とさせるこのタイトル。本作について、「まずは子供に見てもらって、意味わからないだろうから大人が説明してくれて、でも説明出来ないから…。迷宮に入り込んでクスクス笑ってもらいたい」と語る古坂。全世界共通で知られるおとぎ話から生まれた全く新しい想像の世界が、この夏、ついに幕を開ける。

次回、「制作レポートその4」では、記念すべき第1話完成に至るまでの大いなる葛藤が描かれる。
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