“ピコ太郎のララバイラーラバイ”の制作現場より 製作レポート

その1)史上初!?「台本なし」のテレビアニメ


「PPAP」での大ブレークが記憶に新しい、ピコ太郎。常に世界を驚かせ続けるエンターテイナーが次に向かうフィールドは“アニメ”。
 
テレビアニメ化決定の一報を受けたときのことを、プロデューサーの古坂大魔王は、「やっとキタァ!」と、あたかも自らが出演するかの如く喜んだと語る。
 
本作の監督は、独自性溢れる世界観が魅力の谷口崇。アニメの方向性を決めるため、谷口と対面した古坂は、好青年風な見た目の裏に隠された谷口の奇人ぶりを垣間見て、共に制作をしていくパートナーとして確信が持てたという。
 
作品創りの方向性を決める会議の中で、古坂はプロデューサーとして、自らのイメージを元に様々なアイデアを打ち出していく。そうした中、古坂の提案により、ある2つのルールに基づいて制作を行うことが確定した。

1つ目は、通常のアニメ制作に用いる方法とは逆に、先に声を収録してから絵を付けるという“プレスコ”という手法で制作すること。

そして2つ目は、アニメ界の常識を覆す、台本なしの“アドリブ収録”。
 
谷口監督が描き下ろした1枚のラフイラストから、その日その場でインスピレーションを得たピコ太郎が、収録ブースに入り、即興で3分間のストーリーを創り上げる。勿論、登場する全てのキャラクターを演じるのはピコ太郎だ。
 
極めて異例とも言える手法だが、そうした背景について古坂は、「PPAPも他の曲も、何よりインスピレーションを大事にして作ったので、アニメでもそれをやりたかった。」と語った。
 
制作のスタイルから“ピコ太郎らしさ”についてこだわり抜く熱い姿勢を見せた古坂。
 
次回、「制作レポートその2」では、ビジュアルや音楽についての裏側が明かされる。
 
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