2019年9月19日、22日　

イギリス　リヴァプール

日本を出発して3週間、明日は帰国の日を迎えます。ルーマニアの次の滞在はイギリスのリヴァプール。既に何度も訪れている街です。いつもは雨だったり、どんよりと曇っていたりという事が多かったのですが、今回の滞在中はほぼ晴天続きの気持ち良い毎日でした（一日くらい雨が降っても良さそうな日があったのですが…）。

今までに何度も共演しているロイヤル・リヴァプール・フィル、ヴァシリー・ペトレンコさんとラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を演奏しました。オーケストラにとって今シーズンのオープニング・コンサートとなった初日(19日)の演奏会はBBCでラジオ中継され(＊)、またインターネット・ストリーミングでも配信されました(※)。アンコールではショパンの《革命》(19日)とドビュッシーの《月の光》(22日)を演奏しました。

後半のプログラムでオーケストラはベルリオーズの《幻想交響曲》を演奏しました。この曲を演奏するのに欠かせない楽器で「鐘」が登場するのですが、それが写真の鐘。大変大きく、写真に写っているものは400kg！2019年と刻印された新品です（一部しか写っていませんが、これより更に大きな鐘が背後にもう一つあり、その重量は850kg!!）。演奏会では舞台上には設置されず、舞台裏から演奏され、遠くで鐘が鳴っているかのように聞かせます。

この鐘にはきれいな装飾と共にペトレンコさんの名前が刻まれています。多くのオーケストラのサポーター有志が資金を出し合い、これまでオーケストラやリヴァプールの音楽界の発展に尽力されたペトレンコさんへの感謝の想いが込められています。アルメニア、ルーマニアでも沢山のボランティアの方々が演奏会を支えていらっしゃいましたが、リヴァプールでも多くの人の厚意によって演奏会やオーケストラ、音楽家達が支えられていると感じた瞬間でした。


＊BBCで収録された音声は演奏会当日(2019年9月19日)より30日間こちらでお聞きいただけます。
https://www.bbc.co.uk/programmes/m0008jk8
※この日の映像は、10月19日までロイヤル・リヴァプール・フィルのフェイスブックページでご覧いただけます（2019年9月23日現在）。
https://www.facebook.com/LiverpoolPhilharmonic/

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