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三浦大知「EXCITE」オフィシャルインタビュー

――新曲「EXCITE」はテレビ朝日系「仮面ライダーエグゼイド」の主題歌となりました。子供向け番組のタイアップは初めてですが、オファーされたときの感想から教えてください。 三浦:まず単純に1年間ずっと毎週オンエアされるっていうのが嬉しかったです。音楽を届ける側の人間として、作った曲が長く聴かれる環境に置かれるっていうのはすごく素敵なことだと思うので。あと、小さい頃に戦隊モノとか仮面ライダーの主題歌で歌ったり踊ったりしていて、それを見た親がダンススクールに連れて行ってくれたんです。言わば、今の僕に繋がるキッカケが仮面ライダーの主題歌なので、それを今の自分が歌わせてもらえるっていうのは感慨深いものがありました。
――小さい頃はどのライダーが好きだったんですか? 三浦:誰かからのおさがりかプレゼントで、家に昭和ライダーのオープニング全集というビデオテープがあったんです。その中で僕は仮面ライダーV3が好きでした。最初にバイクでブロロロンと走ってきて爆発があってバイクでジャンプ、そこに「仮面ライダーV3」ってバーンと出る。それがすごいかっこよくて。まあ名前が三浦だから「3」に惹かれたのかもしれないけど(笑)。戦隊モノは「ジュウレンジャー」とか「カクレンジャー」とかをリアルタイムで観てましたね。
――「EXICTE」を作る上で最初に考えていたことは? 三浦:番組側のスタッフさんと打ち合わせしたときに、ライダーだからこう、みたいな縛りがあまりなかったんです。むしろ「三浦さんがかっこいいと思うものでお願いします」みたいな。とはいえ、今回の「エグゼイド」はゲームとドクターがテーマになっているから、クールな部分とシリアスな部分を持ちつつ、それをデジタルな要素と融合させて作れたらいいなと思ってました。
――トラックメイカーには、新進気鋭のクリエイター集団TREKKIE TRAXの一員として注目を浴びているCarpainterさんを抜擢していて、目が早いなと思いました。 三浦:もともとCarpainterさんのことは知らなかったんですけど、エイベックスのスタッフさんから「フューチャーベース系で、ちょっとアニメ感もあってサブカル感もあるトラックメイカーがいる」と教えてもらって。実際デジタル感がありつつ、ちゃんとパーティー感もあるトラックを作る方なので、まずはベースとなるトラックの制作をお願いしたんです。
――楽曲をブラッシュアップしていく際、子供向けナンバーという点はどの程度考えていましたか? 三浦:その辺はメロディーの方が少し気を遣ったかもしれないです。サビのリフレイン感とか覚えやすさとか。そもそも大人が考える子供らしさと、今の子供が持ってる子供らしさはマッチしてるのかっていう疑問が昔からあって。それで、今回の曲を作る前に仮面ライダー好きの甥っ子に、自分の好きな曲を訊いてみたんです。そしたら「I’m On Fire」と「Cry & FIght」って言われて、やっぱそういうことだなと思って。
――むしろ、どちらもエッジが立ちまくってる曲ですもんね(笑)。 三浦:そう。だから、こっちが変な気を回して子供っぽくしないほうがいいなと。子供は素直だし、順応力があるから、今流れてる新しい音楽をデフォルトとしてナチュラルに受け入れると思うんです。だから、トラックに関してはそこまで気にしなかったですね。
――歌詞は、Kanata Okajimaさんとの共作ですね。 三浦:まずメロディーをKanataさんにお願いしたかったんです。『FEVER』でご一緒させて頂いたときにKanataさんはメロディーセンスがすごくあって、尚且つキャッチーなメロディーを書いてくれる方なので今回もお願いしたいなって。歌詞もKanataさんにベースとなるものを書いてもらって、そこに僕の言葉も反映してもらったんです。
――この曲で歌いたかったことは? 三浦:こういうヒーローものって、主人公の成長の物語でもあって、そこが重要だと思うんです。なので、自分の中からあふれ出てくる感情、エキサイトしている自分に引っ張られながら人生を生きていくんだ、みたいな。そういう強い意志を感じられるもので、尚且つヒーローとしての自信や使命感がみなぎっている歌詞がいいなと思ってました。
――ミュージックビデオはどんなコンセプトで撮ったんですか? 三浦:今回は監督に「絶対これをやりたい!」というプランがあって、それが“三浦大知ばっかり”というコンセプトだったんです。ただ、三浦大知ばっかりなんだけど、三浦大知と三浦大知が接触してるところがポイントで、「合成は合成なんだけど、どうやって撮ってるかわからない」とか「みんな三浦大知なんだけど、三浦大知同士が触れあってる」っていう映像が撮れたら、過去の「Delete My Memories」でやったような「大知くんがいっぱい」という作品と区別した映像になると。それは大知くんにしかできないから是非やりたいって、熱望してくれたんです。
――今回も振り付けをご自身で担当していますが、どんなイメージで作ったんですか? 三浦:いつも通り、思いきり踊れるものを作ろうと。三浦大知のライブに組み入れたときにちゃんと最新型のものとして違和感なく機能するものにしたかったし、仮面ライダーだからと言ってわかりやすくするとか、そういうのはナシにして、「すごい!」と言われるようなものにできればいいなと思ってました。
――緩急のついた素晴らしいダンスだし、さすがにこれはちびっこが真似できないだろうなと思いました。容赦ないなって(笑)。 三浦:あはは。ただ、1箇所だけ、一応、ライダーの変身ポーズをモチーフにした振り付けがあります。そこがどこか見つけてもらえれば(笑)。
――複数の三浦大知が同時に踊るシーンが数カ所ありますが、その点で意識したことは? 三浦:それぞれの三浦大知がちゃんとバラバラの動きをするっていうことを考えて振り付けを作りました。同じ人が踊ってるからどうしても気持ち悪いくらい揃うんです。でも全部バッチリ揃うと、いかにもCGっぽくなるし、それがすごく嫌だったので、アナログなところを残すというか。本当に踊ってることがわかるように、ニュアンスが違うところは違う、でも揃えるところはバッチリ揃ってるっていう、その差がちゃんと出るように作ったんです。
――一人で何役もこなす撮影は大変だったんじゃないですか? 三浦:大変でしたね。16時間、踊りっぱなしでした。複数の三浦大知が出てくるところは、今の自分以外の人がどこを動いてるかイメージして、基本ひとりで全部踊ったんです。ただ、最後のサビはダンサーに体だけ借りました。自分では伸身のバク宙はできないんで「ごめん。今回、体だけ貸して」って(笑)。
――ずばり、今回のビデオの見どころは? 三浦:やっぱりラストのサビだと思います。4人の三浦大知が入り乱れて踊る映像はすごくインパクトがあると思うから。ああいうふうに組み技を作ったことはなかったし、あれはライブじゃ再現できないのでビデオで楽しんでもらえたら。「どこが誰の体だろう?」ってクイズっぽく楽しめるとも思いますし(笑)。
――今回のシングルには「EXICITE」のリミックスが2曲収録されていて、そちらも攻めたサウンドになっていますね。 三浦:シングルだし、リミックスを入れて新しいことに挑戦したいと思ったんです。そのときに1曲はCarpainterさんにお願いしたかったんです。何故かというと、原曲の方は言ってもテーマありきで作ってもらったので、今度はそういうのを度外視して、自分たちがDJしてるところでプレイできるものを作って欲しいと思って。
――もう1曲は、Quarta330さんという、ゲームボーイなどのゲーム機の音を採り入れてダブステップなどを作る新進トラックメイカーを起用していますね。 三浦:スタッフさんから何組かクリエイターの案をもらって、曲をいろいろ聴かせてもらったんです。その中でメッチャかっこいいと思ったのがQuarta330さん。「エグゼイド」とはゲーム繋がりにもなるからぴったりだなと思ってお願いしました。
――それぞれのリミックスを聴いた感想は? 三浦:Carpainterさんのリミックスはすごくオシャレで、どちらかというとちょっとチルできる感じ。2ステップっぽいリズムもすごく気持ちいいなと思いました。Quarta330さんの方は、構成も変えてリミックスというか再構築に近い感じになってるし、変態だなと(笑)。だけど、今っぽくてさすがだなと思いました。今回は「リミックスも相当面白いですよ」と声を大にして言いたいし、コアな音楽好きにも刺さるものが作れたなと思ってます。
――「仮面ライダーエグゼイド」の主題歌ということにちなんだ質問です。今、もし仮面ライダーになったら何をしたいですか? 三浦:うーん……人助けかな。正直、戦いたいとはあんまり思わないかも。人が困ってるときに誰かと戦わないといけないんだったら泣く泣く戦いますけど、痛いのとかは嫌だし、戦闘で街とかを破壊しちゃうのも気まずいので(笑)。どっちかというと、今回の「エグゼイド」で言えば、ガシャットを開発するチームに1枚噛んでるような役がいいですね。「こんなことができるようになった」とか何か技を開発したり、生み出すポジションがいいです。
――「EXICITE」というタイトルにちなみ、2016年、最もエキサイトしたことを教えてください。 三浦:いろいろありましたけど、「トットてれび」(NHK土曜ドラマ)です。(満島)ひかりとの共演はすごく嬉しかったから。
――16年ぶりの共演でしたね。 三浦: Folder以降、自分はそのまま音楽を続けてきて、ひかりは大女優さんになってて。今はお互い違うフィールドで活動してるけど、いつか一緒にものつくりができるところまで行けたらいいなって勝手に思ってたんです。勝手に思ってただけだったのに、ひかりから電話が来て「相手役のチャップリンをやってほしい」って言ってくれて、ひかりもそう思ってくれてたのかなって。グッとくるモノがあったし、まだまだ頑張らないとなって、これからの励みにもなりました。
――最後に、2017年、エキサイトしたいことは? 三浦:2017年もライブをいっぱいやりたいですね。そうして三浦大知にしかできない音楽ライブの新しいカタチをつくっていけたらと思います。あと、2016年は、今まで以上に三浦大知の「ダンス」にフォーカスしてもらえた年だったと思うんです。アカペラダンスとか過去最高難度のダンスとか「ダンス」っていう切り口で紹介して頂くことがすごく増えて嬉しかったので、今度はそこに「歌」も追いつかなくちゃなって。「そうだよな。三浦大知は歌もガンガン歌えるよな」って言われるよう、頑張っていきたいと思います。