週刊プ印ブログ

壊れるもの(福澤徹三)

怖くて寝れない。

胸の鼓動がどんどん早くなる。

背中に戦慄が走る。

少しはホラーを読んできたが、
こんな本は初めてだ。
怖すぎて読めなかった。

「助けてやってくれ」
と本の中の主人公を祈った。

リアリティーのあるホラー程、
人事とは思えず、怖いものはない。
現実ってのが一番怖い。

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壊れるもの  福澤徹三著


これは2月初旬に幻冬舎文庫から発売される書籍で、
伊藤洋介が巻末の解説原稿を手掛けております。

話は、都内の大手百貨店の課長職で妻と娘との家族三人暮らしの
40歳を過ぎた一人の男の話。
四十歳を過ぎて、郊外に念願の一軒屋を購入する。
大きな不満も無く、ささやかな幸せもある一般的な日本のサラリーマンが
人生の階段を踏み外し、転落し続ける。
一番近くにいる疑う余地も無いはずの、信ずる者の裏切り。
何十年にも渡る、辛かったサラリーマン生活を全否定される。


読み進めるのが辛かった。


現役サラリーマンの男性の皆さん。
騙されたと思ってご一読を。

現実は本当に残酷です。

ただ、その
「現実の見せつけられ感」が本当に良いので読んでください。
考えさせられます。

文章のリズムも上手い。
素晴らしい作品ですので。

2008年01月17日 15:02

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