Frank Jimin Hopp
Frank Jimin Hopp
- ART FAIR - MEET YOUR ARTISTS -CROSSOVER-
1994年生まれ。
韓国とドイツにルーツを持つアーティスト。
2023年、ベルリン芸術大学にてヴァレリー・ファヴル教授のもとで美術を専攻し、修了。
ロンドンのチェルシー・カレッジ・オブ・アーツ(MA ファインアート課程)や、ソウルの弘益大学(BA ファインアート課程)にも在籍した経験を持つ。
絵画とセラミックを融合させた学際的な制作を行い、ポップカルチャーや政治的な要素を強く取り入れることが多い。
これまでに、ハウス・アム・クライストパルク(ドイツ)、ロンドンのサーチ・ギャラリー(イギリス)、およびドクメンタ15(ドイツ)で作品を発表。現在はベルリンを拠点に活動している。 ・作家ステートメント
危機、闘争、災厄──これらは、私の作品において真っ先に思い浮かぶ言葉ではないかもしれません。ひと目見ただけでは、色彩豊かでポップかつ華やかな性質が、その印象を和らげてしまうでしょう。けれども注意深く見つめると、彫刻作品の中には深い暗黒が口を開き、差し迫る気候崩壊という現代的な破局に向き合っていることが明らかになります。鑑賞者は、見覚えのある消費財やポップカルチャーのイメージと対峙します。それらは変形され、歪められ、やがて世界を蝕もうとする力の器となっています。このテーマの歪みは、私が陶芸という素材に対して取る個人的なアプローチによって強調されます。柔らかい粘土は、有機的でありながら力強い形に成形されますが、形作られる過程で抗う術を持たず、それは気候変動や搾取的消費といった歴史的帰結に直面する際の必然性や無力感を映し出しています。西洋やアジアの美術史、古典的図像のモチーフは、ポップカルチャーやビデオゲーム、コミック、マンガの要素と出会います。現代的なテーマは、西洋やアジアの古代神話、民話、あるいはグローバルな元型と結びつきます。消費財がそれを生み出す惑星よりも高く評価されるという、この世界の不条理は、最初は鑑賞者をミスリードするような風刺的ユーモアによって表現されます。たとえば《Happy Earthday》(2023)に登場する華やかなケーキは、その色彩と豊かさによって、あらゆるものが常に無限に手に入るかのような社会のメタファーに見えます。しかしよく観察すると、そこには堕落するイカロス、ろうそくから変貌する燃え盛る木々、洪水や揺らめく炎といったディテールが現れ、人間と自然との機能不全な関係──搾取と失敗に彩られた関係──が浮かび上がります。自らの重みと豪奢さによって崩壊寸前のこのケーキは、豊かさと無力さ、無限成長という幻想と差し迫る破滅、消費に彩られたキャンディカラーの世界と現実の厳しさとの間にある緊張感を、まさに体現しています。イメージとオブジェは、相互に呼応し合いながら全体像を形作ります。制作過程でも鑑賞においても、両者は相互に織り込まれています。絵画の人物像や構造、色彩はしばしばオブジェの形態に影響を与え、その逆もまた然りです。展示空間に置かれた個々の作品の組み合わせは、多層的な解釈のレベルを生み出します。私は今後、このイメージとオブジェの結びつきをさらに深めていくことを目指しています。Frank Jimin Hopp_CV
