• 左:Echo , 右:Ophelia/2025年
Goyoung(AWASE gallery)

ゴヨン(AWASE gallery)

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ゴヨン(高煐, Goyoung)の作品は、イメージの断片を収集することから始まる。その収集の方法は、「パレイドリア(Pareidolia)」すなわち無意識的な連想作用に基づいている。日常の風景の中でふと現れる雲、染み、痕跡などの不定形なイメージの中に意味を見出す瞬間、作家はそれを新たな場面の手がかりとして受け取る。捉えられたイメージの断片は、単なる形や類似にとどまらず、一つの役割として構築される。

ゴヨンはこれらの断片を人物や象徴、場面として翻訳し、それぞれの役割が相互に関係し、衝突しながら新たなシナリオを形成していく。それは神話であり、説話であり、あるいはまだ完結していない物語の一場面となる。ゴヨンの絵画は、一つの中心や物語を提示することはない。むしろ、流動的な役割とゆるやかなつながりの中で、新たな舞台を構成していく。そうして調和された場面は、それぞれの役割を与えられた断片から成り立ち、固定された意味を超えた、もう一つの神話を静かに内包している。

プロフィール画像:撮影 Chung & Chang

Goyoung_CV(EN)