- ART FAIR - MEET YOUR ARTISTS -CO-CROSSOVER -Romantic beyond us (earth)-
石山未来は、民俗学やモダニズムの歴史を手がかりに、人間の信仰や記憶をテーマを探究している。学術的な調査と身体的な実践を往還しながら制作を行い、その作品は「描くこと」の根源的な意味を問い続ける試みとして展開されている。近年は、宗教と民間信仰が重なり合う文化や風習に強く惹かれ、精霊信仰や祖先崇拝、季節ごとの儀礼、死者にまつわる伝承などに触れるなかで、宗教と霊性、個人と共同体、生と死といった普遍的な主題への関心を深めてきた。また、口承によって受け継がれる伝説や歌に刻まれた無名の人々の記憶や祈りが、土地や風景と結びつきながら生き続けていることに強い関心を抱いている。石山は、絵画を単なる視覚表現としてではなく、人類が古くから営んできた儀礼や信仰、想像力の働きと接続する実践として捉えている。見えない存在や記憶の痕跡、言葉になる以前の感覚をすくい上げるように描かれた作品は、合理的な理解では捉えきれない人間の精神活動に光を当てる。モップや布などの日用品を用いた制作やインスタレーションも展開し、それらを儀礼的な道具や媒介物として再解釈することで、人と物、人と見えない存在との関係性を探っている。伝承や神話、民俗的実践のなかに残された無意識的な層に触れようとするその試みは、美術表現の枠を越え、人間存在の本質や、現代社会において失われつつある精神性のあり方を問い直すものである。現在は、文化や時代を超えて継承される信仰や想像力の痕跡を手がかりに、絵画を中心とした表現活動を続けている。石山未来_CV