• 無題/2026年
Keita Fujiyama

藤山恵太

  • ART FAIR - MEET YOUR ARTISTS -CO-CROSSOVER -Romantic beyond us (earth)-
現代はストレスの山だ。
生きているだけで、すでに過酷だ。

絵を描こうとすると、すぐに問いが飛んでくる。
「何を描いているのか」
「なぜそれを描くのか」
「それはあなたの人生とどう結びついているのか」

この息苦しさは、
意味や説明を求め続ける情報社会による
静かな暴力なのかもしれない。

俺は毎日、朝から晩まで働いている。
疲れ切って帰宅し、酒を飲み、
アニメを観て、ゲームをする。
それもほんの2、3時間だ。
あとは倒れるように眠り、
また朝になれば働きに行く。

いつの間にか、
物事を美しく整理したり、
賢く意味づけたりする余裕は消えていた。

だから俺は、
とっくに化石になったロックミュージックを鳴らし、
煙草を吸い、酒を飲み、
女の子と、どこからか湧いてきた動物たちを描く。

女の子は、ただそこに立っている。
一方で動物たちは、
好きなだけ喫煙し、酒を飲み、
ときには死んでいる。

その上に、
俺はロックの歌詞を殴り書く。

それはメッセージでも、
社会批評でもない。
ましてや答えでもない。

これは、
生き延びるための行為だ。

ギリギリの状態で今日をやり過ごし、
どうにか明日へ滑り込む人間の、
その体温と痕跡を、
俺はキャンバスに焼き付けている。

藤山恵太_CV