• Torso/2024年
Takashi Baba

馬場隆志

父親は備前焼作家で、子供の頃から粘土がおもちゃだった。将来、焼物を作りたいという夢を抱き、その思いは一度もブレていない。東京芸術大学で彫刻を専攻したのは、独自の形を生み出したかったからだ。京都で釉薬の学校に行ったのも、発色の原理を学び、土でどれだけ多彩な色が出せるのか研究したかったからだ。

代表作である「Torso」は人体をモチーフにした花器で、花を生けると花が顔となり作品は完成する。釉薬を使わず、土の調合と窯焚きで土から湧き出る様にして発色する蒼は一つとして同じ景色は生まれない。一眼見て私の作品だと分かる備前焼を作りたい。私の作品制作は使う事が出来るオブジェを作っている感覚です。