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会社員だった私が「ライバー」を職業に選んだ理由

職業としてライバー1本で活動している人から、空いた時間で副業的にチャレンジしている人まで、ライブ配信との関わり方は人それぞれです。

今回は、もともと会社員だったあさみさんが、職業としてライバーになることを選んだ理由を聞いてきました。

自分本意ではなくリスナーさんが楽しめる配信が理想的

ーーー職業としての認知はまだまだ低い中で、なぜライバー1本で活動しようと考えたのですか?

あさみ:会社員をしながらライブ配信をしていたものの、1年経ってもなかなか成果が出ずに悶々とした日々を過ごしていたんです。このままではダメだと感じ、思い切ってライバーとして生きていく決心をしました。

【プロフィール紹介】ライバー事務所321.inc所属。会社員時代から始めたライブ配信を本業にするため、2020年1月より本格的に活動スタート。その後2ヶ月で事務所内成績がトップになるまで成長した321.inc所属ライバーの中でも注目の存在。

ーーー僕なら1年やり続けても結果が出なかったら諦めてしまいそうです…。

あさみ:小さい頃からアイドルやモデルのような表舞台に立ってキラキラする職業に憧れていたのですが、なんとなく会社員になってしまったことをずっと後悔していて…。だからこそ今度は夢を叶えるまで絶対に諦めないと、強く決めていました。

ーーーもともとの夢はアイドルやモデルということですが、なぜ活動の場としてライブ配信を選んだのでしょう?

あさみ:私が小さい頃からの夢をもう1度追いかけたいと思った決め手が、所属事務所321.incのファウンダーであるゆうこすさんと出会ったことなんです。彼女がライブ配信をキッカケに活動の幅を広げていった姿を拝見して、自分も挑戦したいと思いました。

ーーーそうだったんですね!ちなみにゆうこすさんのどんな部分に影響を受けたんですか?

あさみ:最初は外見が可愛いとか、女の子らしくて素敵だなと思っていた程度でしたが、今は行動力やエネルギー量が半端じゃないところに惹かれるようになりました。次から次へと新しいことにチャレンジする姿勢を近くで見ることができ、とても刺激になっています。

ーーー確かにゆうこすさんは行動力がすごいですよね。実際にライブ配信を始めてぶつかった壁や悩みがあれば教えてください。

あさみ:仕事としてライバーを選ぶということは、リスナーさんからのギフティングがメインの収入源になることと同義です。生活していくためにはギフティングをしていただかないと苦しいのですが、強要するものではないのでどうすべきか悩みました。

なんとなく自分の夢を語ってさえいれば、自然と共感してくれる人が現れてギフティングをしてくれるものだと考えていましたが、そんな甘いものではありませんでしたね。

ーーーなるほど。

あさみ:そこから、他のライバーさんの配信を見て勉強しながら「自分ならどんな時にギフティングをしたくなるだろう?」と分析するようになりました。そうすることで、リスナーさんが楽しめるかどうかを軸に配信内容を考える必要があるんだと学べたんです。

ーーー具体的にはどのような配信内容が該当するんですか?

あさみ:私は曜日ごとに企画を入れ替えてテレビ番組のようにしているのですが、内容としてはオンライン飲み会、クイズやゲーム、お悩み相談など様々です。ライブ配信を始めてからは、何をしていてもどこにいても、常にライブ配信に使えそうなネタがないかを探すようになりました。

ーーー真剣さが伺えます。

あさみ:ただ、私は仕事モードになりすぎてしまうところがあり、配信中に大笑いしたり大泣きしたりできないんです。そのことが原因で何か大きな失敗をしたとかはありませんが、素を見せ切れていないがゆえにリスナーさんと本当の意味で心が通ってないのかもな、と不安になることもあります。

ーーー普段はもっと感情表現が豊かなタイプなんですか?

あさみ:そうなんです!割と感情が表に出るタイプなので、自分らしく配信したいと思う反面、悪い部分が見えてしまうのが怖い気持ちもあり…。

ーーー難しい問題ですね…。

あさみ:ちゃんとやらなきゃ!という気持ちが強すぎるんだと思います。配信内容やトークテーマを事前にきっちり決めますし、それを好きだと言ってくれるリスナーさんも多いのですが、損してる部分も多いのかなと。

ーーーどちらが正解とかはありませんからね。

あさみ:ただ、トータルではやはり自分をさらけ出しているライバーさんの方が人気になりやすいんです。私の場合も、肌感ですが失敗談やドジした時の話をする方がリスナーさんが喜んでくれる気がしますし。

まだまだ出しきれていない部分も多いので、これからもトライアンドエラーを積み重ねてもっと成長した姿を見せれるように頑張りたいです!

モチベーション維持の秘訣は他人のライブ配信を見にいくこと

ーーーライブ配信をしていてつらいと感じることはありますか?

あさみ:ランクやリスナー数など、常に数字に追われる毎日がつらいと感じることはあります。それこそ私が配信しているPocochaというプラットフォームでは、1日配信を休むだけでも変化が激しいんです。

ーーーどうやってモチベーションをキープしているのでしょう?

あさみ:私の場合は、目標があるからつらくても頑張れています。あと、これはライバーさん共通の感覚だと思うのですが、始めるまでがつらいだけで、始めてしまえば楽しいんです。気がついたら2~3時間経過しているなんてこともよくありますし!

ーーー目標があっても、モチベーション維持が難しい場合はどうすればよいのでしょう?

あさみ:そうですね〜。どうしてもってときは他のライバーさんの配信を見に行ってみてはいかがでしょう?素晴らしい配信に出会うことで、自分の気持ちが奮い立つと私は思います。

ーーーこれまでの取材でマネージャーさんやリスナーさんに相談するとお答えになった人はいましたが、あさみさんのような回答は初めてです。

あさみ:他のライバーさんの配信を見ることで、勉強になることがたくさんあるんです。視聴者数が自分より少ない人の配信では、過去の悩みや当時の課題を客観的に見て答え合わせができたり、自分よりレベルの高い人の配信では、その規模感で自分が通用するために足りてない部分が明確になったり。

ーーーめちゃくちゃ真面目でストイック!

あさみ:先ほどもお伝えしましたが、私は割と配信内容をきっちり決めておくタイプなんですね。常に全員が参加しやすい話題や企画を提供し、年齢や性別問わずみんなが疎外感を感じないように進行するように心がけているんですが、それだとターゲットが狭すぎることを課題に感じているんです。

ーーーこれからはどんな層にアプローチしていく予定ですか?

あさみ:ジャンル問わず様々なタイプのリスナーさんに見てもらいたいです。体当たり系の企画を行ったときは、既存のタイプとは違うリスナーさんがついてくれたこともありましたし、とにかくトライアンドエラーの繰り返しです。

自分は楽しいんだけどあんまり人が集まらないなとか、理由はイマイチわからないけど毎回視聴者数が多いな〜とか、いろいろ試しながら参考にしています。

ーーーライブ配信のことで頭がいっぱいという感じが伝わってきます。

あさみ:やり始めてすぐの頃は、こんなにも人間味を感じるものだと想像さえしていませんでした。画面越しに会話をしてはいるけど、温度感はないというか、どうしてもそこに生身の人間がいるという意識を持つことができなくて…。

ーーー今はその気持ちが変わりましたか?

あさみ:継続していく中で、朝だけきてくれる人、夜しかこれない人、何度もリピートして見にきてくれる人など、リスナーさんの特徴や人格が実感できるようになったんです。だからこそ今はリスナーさんにとって、かけがえのない場所を提供することが私の役目だと思っています。

ーーーライブ配信に向いている人はどんな人?

あさみ:人を楽しませるのが好きな人です。どんなにトークや歌が上手くても、画面の向こうにいるリスナーさんに届かなければ応援には繋がらない。私は人を楽しませるのがめちゃくちゃ得意なタイプではありませんが、リスナーさんがどう感じているかを考えるのは好きなので、その点では割と向いているのかなと思います。

ーーーこれから挑戦したいことはありますか?

あさみ:企業様と一緒に商品をPRするライブコマースにチャレンジしてみたいです!特に私は雑貨が大好きなので、雑貨屋さんと一緒にお仕事するのが目標です。

「ライバーを仕事にする」と聞くとまだまだ一般的にはイメージがつきづらい現状ですが、彼女の姿を見ているとそんな懸念を吹き飛ばしてくれるパワフルさを感じました。

ストイックでリスナー想いなあさみさんの今後から目が離せません!

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