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皆さんは「ライブコマース」という言葉をご存知ですか?ライブ配信を通じて商品紹介をするインフルエンサーに対し、視聴者はリアルタイムに質問やコメントをしながら商品を購入できる新たなEコマースの形なんです。
中国では既に数時間で3億円を売り上げる実績なども出てきており、日本でも徐々に注目を浴びつつあります。
今回は日本におけるライブコマースの第一人者と言っても過言ではない、ももちさんにインタビューを敢行。なんと彼女が紹介する商品は、開始1分で完売することもあるんだとか。
ーーー今日はよろしくお願いします。早速ですが、そもそもライブコマースのことを知ったキッカケを教えてください。
ももち:約2年前です。ゆうこすさんと一緒にTaVisionというサービスを運営していたのがきっかけで、旅先で買ったものをインスタライブを通して売るシステムでした。
買い付け・検品・値付け・着画撮影・発送など全工程を4人で回していたのでめちゃくちゃ大変で(苦笑)。
ーーー当時と比べると1番何が違いますか?
ももち:ライブ配信をするプラットフォームは当時からInstagramを使用していたのですが、以前は24時間で投稿が消えてしまい、アーカイブも残せない仕様だったのでほとんどライブ配信そのものが浸透していなかったです。
ーーー確かに以前は24時間限定でしたよね。
ももち:Instagramの機能がアップデートされたり、各業界でオンライン化が進んだことによって、少しずつライブコマースが盛り上がってきつつあることを最近は肌で感じています。案件数自体も圧倒的に増えました。
ーーー過去にアパレル販売員をされていたそうですが、もともと興味があったんですか?
ももち:販売員のお仕事は20歳から2年ほどやりました。高校生の時に初めてバイトしたのがサイゼリアで、そのときに接客が好きだと気づいたんです。
ーーー原点がサイゼリアは意外です(笑)。そこからどのようにして今の地位にのぼりつめたんでしょう?
ももち:毎日インスタライブを継続する中で、ひとつのコンテンツとして可愛いと感じたものや好きなものを紹介していると段々そのアイテムが売れるようになっていったんです。
ーーーなるほど。
ももち:私が紹介した直後に売れまくる商品が突然現れて、企業の人が「なんでこんなことが起きたんだろう?」と調べ始めたんですね。
すると「どうやらももちって子が紹介したことが原因みたいだぞ」と判明したらしく、そこから企業案件が舞い込んでくるようになりました。
ーーーすごい(笑)。
ももち:自分がいいと思ったものをお願いされなくても紹介していたら、めちゃくちゃ売れちゃって。その結果、企業の方からライブコマースの案件として正式にお願いされるようになったというわけです!ラッキー!
ーーー案件として受け始めてからの実績についてお伺いしたいです。
ももち:企業様とコラボしてご紹介させていただいたアイテムが開始数分で完売したり、再入荷リクエストが数千件を超えるなど、大きな反響をいただいております。
また、自身でプロデュースした商品も、販売開始時のアクセス数が2000にも及び、開始直後の5秒で完売しました。
ーーー5秒で完売…。ちなみにお仕事を受ける時に選定の基準はありますか?
ももち:本当にいいと思ったものを紹介するのは大前提ですが、必ず全商品を郵送していただき全て実際に使ってみて可否を決めます。加えて、自分がいかに楽しんで紹介できそうかも重視しています。
ーーー自分が楽しめそうか、というと。
ももち:ライブ配信は編集ができない分、熱量がそのまま伝わるメリットがある反面、嘘がすぐバレます。
いかに自分が楽しんで紹介できるか、そしてファンのみんなが楽しんでくれるかを想像してライブ配信をするのが大事なんです!
ーーーライブ配信をする上で気をつけていることはありますか?
ももち:実際に販売する配信に全力なのはもちろんのこと、販売前配信にも力を入れています。
「こんな案件もらった〜みんなのおかげだよ!どんな配信がいい?詳しく知りたいことはある?」みたいな感じで視聴者さんの意見を取り入れることで本番の参加率が上がるんです。
ーーー販売前配信か〜!確かにいきなり「これから販売するよ〜」とアナウンスされても案件っぽい感じが全面に出てしまって、あまり心には響かない気がします。
ももち:ライブコマースはリアルな接客とネット販売のいいとこ取りができるので、積極的に1人1人とコミュニケーションを取ることで「ライブコマースである意味」が生まれるんです。
ーーー数々の実績をお持ちですが、客観的に見て自分の強みはどこだと思いますか?
ももち:毎日ライブ配信をしているので、ファンの皆さんは私の配信を見ることが習慣になっていること。表情やリアクションがオーバーなので見ていて飽きないこと。「ももち=服」のイメージが定着しているのでライブコマースが案件っぽく映らないこと。この3つが私の強みだと思います。
ーーー少し掘り下げたいのですが、そもそもなぜ毎日ライブ配信をしようと思い立ったんでしょう?
ももち:Instagram上ではフィード投稿=文章がメインなので、声や表情などのリアルタイム感を伝えるにはライブ配信しかないと思ったんです。熱量が伝わることでコアなファン形成にもつながりますし、毎日配信することで差別化に繋がると考えました。
ーーーライバーの中にはももちさんのようにライブコマースで活躍したいと考える人は多いですが、その人たちはまず何から始めればいいですか?
ももち:ライブコマースでモノが売れるには、しっかりとコミュニケーションが取れているコアファンの存在があってこそ。それこそ私はプライベートで服を選ぶ時もファンの人の気持ちを考えて購入しています。
ーーープライベートでも?どういうことでしょう?
ももち:大前提、私は「マネできそうな人」のイメージを持ってもらうように心がけているんです。一定の憧れも必要だとは思いますが、親近感を感じてもらえたり自分ごと化してもらえないとコアファンは生まれません。常に頭の中はファンの人がどう思うかを意識しています。
ーーー販売員時代もファンコミュニケーションを大事にされていた?
ももち:当時からお客様がどうすれば楽しんでくれるかを想像しまくっていました。
例えば、お客様が白ニットを着ていたら「今の組み合わせもいいですけどこういうアイテムを合わせるとさらに可愛いです」と助言したり、そこから「デート用の服をお探しですか?」と会話を広げることで、実際に着用シーンをイメージしてもらえるような問いかけを心がけていました。
ーーー着用シーンをイメージさせるのは効果がありそう。
ももち:ライブコマースでも、いかにその人のワードローブにあるものと相性がいいかを想像してもらうことが大切なので、絶対にファン目線は忘れないようにしていますし、密にコミュニケーションを取ることなくして商品が売れることはあり得ません。
ーーーとはいえライバーとリスナーの関係は一般的なファンとの関係と少し違う気もするんですが、ライバーとしてライブコマースを極めるにはどうすればいですか?
ももち:あ〜なるほど。でも、基本は一緒だと思っていて、ストーリーをしっかり作ることが重要だと思います。
はい売ります!じゃなくてライブコマース前の配信を大事にしたり、繰り返しになりますがみんなで一緒にその空間や時間を作って、楽しむことで買ってくれる人が出てくるのではないでしょうか。
ーーーライブコマースをする上で、気をつけていることはありますか?
ももち:離脱率を下げないために、最初の15秒はしっかりと今回のテーマを話します。また、定期的にコメントを返したり、質問を受け付ける旨をアナウンスしたり。告知の文言は○時〜だけじゃなくて○分間の動画であることを明示したり、細かい部分だと他にもたくさんあります。
ーーー緻密に計算されている印象を受けましたが、参考にしたサイトや書籍はありますか?
ももち:基本的には自分がやってみて思ったことを反映させています。それこそIGTVにアーカイブを残せなかった当時は導入を1分間やっていましたし、Instagramの仕様が変更されるたびに対応するのが真のインフルエンサーだと思っているので、これからも機能が変わったらそれに合わせて最適化していくつもりです。
ーーーこれからライブコマースをしてみたい商材はありますか?
ももち:ファッションやコスメ、食品などは経験があるので、これからは地方の特産物などにもチャレンジしたいです。いいと思ったものはスペシャルに伝えられる自信があるので、全力で楽しんで紹介しますよ!
ーーー今後の目標を教えてください。
ももち:現状はファッションライバーと名乗っているんですが、それはイメージづけが大事だと思うからそうしているだけなんです。これからはファッション以外のいろんな商材を扱っていくことで「ももち=ライブコマースだ!」と言われるくらい思いっ切りライブコマースを楽しんでいきたいです。
「売りたい気持ちが全面に出すぎてもいい結果はきっと出ません。自分が全力で楽しんで、その楽しさをファンにも届けられたら自然と売れるので、まずはみんなが笑顔になれるにはどうすればいいかを意識してほしい」と言っていたももちさん。
これからライブコマースで活躍したいライバーさんは、是非彼女の配信を見に行ってみてはいかがだろう?