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(※この取材は2020年3月17日に行ったものです)
駆け出し時代の登竜門として、多くのアーティストが経験したであろう路上ライブ。今やその代わりにライブ配信が台頭し、全世界に自分の歌を届けることができる時代になりました。
元々はサッカー少年だった知念蓮さんは、音楽、そしてライブ配信と出会い、シンガーソングライターとして名を挙げていった。今回は、そんな彼のお話です。
ーーー今日はよろしくお願いいたします。
知念:お願いします…。なんか緊張しますね(笑)。
ーーー新曲リリース、おめでとうございます!この楽曲に込めた思いを教えてください。
知念:ありがとうございます!悩んでいる人や迷いを感じている人にそっと寄り添って、背中を押してあげられるような歌詞を意識しました。
ーーー優しい歌詞だな〜と、聴いてみて感じました。
知念:サッカーに明け暮れていた学生時代、試合前のテンションを上げたい時に、僕自身も音楽に励まされた経験があったので、当時の原体験は今に影響しているかもしれません。
ーーーサッカー少年だったんですね!そこからなぜ音楽の道に?
知念:映像編集の専門学校に通っていたタイミングで、PV制作に携わることがあり、表舞台に立っているアーティストさんを見た時にキラキラしていて感動したんです!自分も表舞台に立ってみたい!と思い、ゼロから音楽活動をスタートしました。
ーーー裏方の仕事を通じて、表舞台に立ちたいと思ったんですね!なんか不思議(笑)。
知念:昔からカラオケが好きで、歌っているとあっという間に時間が過ぎていたんです。歌を仕事にできたら楽しそうだな、と当時からぼんやりと考えていたのもあるかも。その後、1度はバンドも結成するも、方向性の違いから1年で解散。バイトを掛け持ちしながらひたすら練習する日々でした。
ーーー将来への不安はありませんでしたか?
知念:不安よりもワクワクの方が大きかったです。「でも」や「だって」のような否定的な言葉を使わないことが僕のポリシーなので、何に対してもチャレンジ精神を持っています。なので、ライブ配信を勧められたときも、前向きに始められました。
ーーーなるほど。
知念:知人を介して知ったのですが、ライブ配信に出会っていなければ今の自分はいませんし、その人には感謝しかないですね。
ーーー配信内容の特徴を教えてください。
知念:リスナーさんが全員参加できて、楽しめそうなコンテンツは意識しています。イントロクイズやゲームをして、正解数に応じてリスナーさんの中で月間チャンピオンを決めるなど。リスナーさんからリクエストをいただいたり、みんなで配信を盛り上げています。
ーーーゲーム形式の配信は楽しそうです。
知念:僕の周りにいてくださるリスナーさんたちは、すごく優しいんです。初めて枠に遊びに来てくれた初見の人が置いてけぼりにならないよう、常連さんたちが率先して話しかけてくださったり、良い雰囲気作りを徹底してくれています。
ーーー素敵。
知念:誰か1人でも楽しめていなかったり、寂しい思いをするのが嫌なので、リスナーさんからの意見もきちんと取り入れます。ライブ配信はライバーだけじゃなく、リスナーさんと力を合わせてみんなで作っていくものだと、発信し続けたことでその空気が浸透したんだと思います。
ーーー歌詞からも伝わってきましたが、とにかく優しいんですね。
知念:感謝の気持ちを、常に忘れたくないんです。歌を通して誰かの背中を押せる存在になりたいし、そんな優しい世界を作りたい。ありのままの自分を好きになってほしいので、無理に着飾ることはしないですし、そんな人同士が集まってきてくれています。
ーーーライブ配信を始めて、生活に変化はありましたか?
知念:以前は毎日バイト三昧でしたが、ライブ配信を始めてからは楽曲制作やギターの練習など、音楽と向き合う時間をしっかり取れています。
ーーー心境面での変化は?
知念:ライブ配信を始めたての頃は、自分がなぜ配信をしているのか、配信を通してどうなりたいかを明確に決めていませんでした。ただ、”今日ライブ配信やるから遊びに来てよ”くらいの温度感で。
ーーーはい。
知念:それだと応援してくれるリスナーさんはできないです。リスナーさんと一緒に目標を達成していくチーム作りが大切なので、自分の目標は声に出さないとダメなんだと気づき、それ以降は配信のスタンスや意識も変わりました。
ーーーリスナーさんの反応も変わりましたか?
知念:しっかりと意思決定をしてからは、密度の濃いリスナーさんが増えました。感謝の気持ちを伝えるために、オリジナル曲をプレゼントしたり、リスナーさんが考えてくれた歌詞にメロディをつけたり、一緒に歌を作ることもあります。
ーーーこれからの目標はありますか?
知念:ライブ配信を通して、僕のことを知ってくださった全国各地にいるファンの方に、僕の歌を生で届けたいです。ライブ配信をしながら、全国のライブハウスを回るツアーを今年中に開催したいですね。
ーーー生で聴くと違いますもんね。
知念:実は今、新しいアルバムを制作しているんですが、早く完成させて皆さんに届けたい気持ちで毎日ワクワクしているんです!
ーーーそれは楽しみです…!
知念:アーティストとして、もっとたくさんの人に知ってもらいたいので、これからも常に新しい曲は作り続けていきます。ライブ配信だけでなく、リアルな場所でも歌を披露したいですし、どんな形でもいいので自分の音楽を発信し続けていきたいですね。
ーーーお決まりなんですが、最後に何かひとことお願いできますか?
知念:1日の終わりに、安心して戻ってこれる居心地のいい空間を、これからもずっと守っていきます。いつか武道館やドームに連れて行くので、今見にきてくれているリスナーさんはもちろん、まだ見ぬリスナーさんも気軽に遊びにきてください。
目をキラキラさせながら、インタビューに答えてくれた知念さん。彼の魂がこもった音楽は、これからもたくさんの人を元気づけることでしょう。