午前中には雨が降りしきっていたが、午後になってその雨はだんだんと霧雨になっていき、開場時間になると、雨はほぼ上がっていた。
　横浜スタジアムに1番近い関内駅の周辺には人、人、人の渦。褐色の肌をしたコギャルチックな女の子も入れば、まさに小室フリークなファッションをした男の子もいる。もちろん、普通のファッションをした人もたくさんいて、彼等のファン層の厚さを示している。
　待ち合わせの人がまだ来なくて少々あせっている人、友だちと騒いでる人、一目散にスタジアムへと足を運ぶ人の波。 　誰もが、これから始まるステージへの期待と、喜びに満ちていた。
　場内へ入ると、潮風が渦巻くスタジアムの中で、ステージが始まるのをまだか、まだかと待ちわび、その興奮を押さえきれない人達での熱気が溢れている。

　屋外に設置された巨大なステージ。

　そして、それを囲む客席。

　ステージの上には、誰もが知っている、あの円を三分割にした、ピンク色のglobeのオブジェが飾り付けられ、大きくシンボライズされている。 　そのオブジェがステージ上方に、折り畳まれるようにその姿を消していった時、ついに誰もが待ちわびた'98「Love again」ファイナル・ステージが始まった。

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