全世界待望の「ブレードランナー」シネマ・コンサートが実現!

ブレードランナー全編上映
ヴァンゲリスの名曲生演奏

ブレードランナーLIVE
ファイナル・カット版

音楽:ヴァンゲリス 演奏:THE BLADE RUNNER LIVE ENSEMBLE

BLADE RUNNER
ブレ―ドランナー
LIVE
ファイナルカット版

映画「ブレードランナー」とは

1982年作品
主演:ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング、エドワード・ジェームズ・オルモス
監督:リドリー・スコット  脚本:ハンプトン・ファンチャー、デヴィッド・ピープルズ
原作:フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
音楽:ヴァンゲリス

リドリー・スコット監督が大ヒット作「エイリアン」(1979)に続き1982年に発表したSF映画の金字塔的映画。レプリカントと呼ばれるアンドロイドと人間との確執、絶えず雨が降り注ぐ未来都市の設定(2019年ロサンゼルス)、荒廃した街と未来的な車やファッションとの対比、ミックスカルチャーなどは、その後のSF作品に多大な影響を与え続けている。また、主役のハリソン・フォードとレプリカント役のルトガー・ハウアー、ショーン・ヤングとの共鳴と戦い、そして、愛や生きることの意味などを丁寧に描き、未来世界を舞台に、空想の世界のファンタジーと人間ドラマを共存させることに成功し、全世界に多くのファンを獲得している。

「ブレードランナーLIVE」とは
コンサートホールで楽しむ新しい感動体験。

シネマ・コンサートはステージの上方に大スクリーンを設置して映画を全編上映、映像に合わせてステージでミュージシャンたちが生演奏を繰り広げ、新しい感動を生むコンサートとして高い人気を集めています。
ブレードランナーLIVEでは、ヴァンゲリスが映画のために作曲した名曲の数々を、イギリス人を中心とした特別バンドが、映像に合わせて完璧なアンサンブルを繰り広げます。高い人気を誇る「エンド・タイトル」や「愛のテーマ」はもちろん、ヴァンゲリスならではの、シンセサイザーを中心にした名曲の数々が、名シーンに合わせて続々と生演奏されます。

ロンドン世界初演レポート

『ブレードランナー』は生演奏上映の夢を見るか?
前島秀国(サウンド&ヴィジュアル・ライター)
 フィリップ・K・ディックの小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』をリドリー・スコット監督、ハリソン・フォード主演で映画化した『ブレードランナー』。そのファイナルカット版(2007年)を全編上映しながら、シンセサイザーの巨匠ヴァンゲリスが手掛けたオリジナル・スコアを画面とシンクロさせながら生演奏するシネマ・コンサート『ブレードランナーLIVE』が、2019年10月25日、すなわち物語の時代設定である2019年11月を約1週間後に控えたロンドンで世界初演された。会場は、巨大な地下神殿を思わせるロイヤル・アルバート・ホール。大天井を支えるイタリア風様式の列柱が、映画最後の対決シーンの舞台となる高層アパートの建築にオーバーラップするようで、嫌が上にも期待が高まる。それだけではない、酸性雨が降りしきる夜の街にネオンサインが浮かび上がる『ブレードランナー』の世界観そのままに、なんと演奏者が乗るステージ上にも可変色LEDライトが設置されていた! なんとリスペクトと愛情に満ち溢れたコンサートだろう。

 今回のシネマ・コンサートは、基本的にヴァンゲリスの音楽をシンセで演奏するので、通常のシネマ・コンサートのようなオーケストラの生演奏より簡単なのではないか、と思われるファンも多いかも知れない。いや、事情は全く逆だ。本編制作当時、ヴァンゲリスが何台ものシンセを駆使し、ロンドンのスタジオに籠もって作り上げたサントラは、楽譜という形では残されていない。もし、ヴァンゲリスのサントラを安易に採譜(耳コピ)し、安手のアレンジで「それっぽく」演奏するだけなら、1982年の初公開当時リリースされたカバーLP(当時、ヴァンゲリスがサントラ発売を許可しなかったため、いくつかの楽曲をニュー・アメリカン・オーケストラが生楽器でカバー録音した)のように、観客に大きな違和感を与えてしまうことになる。そこで今回の『ブレードランナーLIVE』では、プロデューサーのジャック・ステュークスとピエール・オライリーの陣頭指揮の下、約1年をかけてヴァンゲリスのサントラを完璧に採譜・楽譜化し、さらにシンセの音色も可能な限り忠実に復元した上で、それを計11名のアンサンブル――シンセサイザー×3、エレクトリック・ストリング・カルテット(ヴァイオリン×2、ヴィオラ、チェロ)、テナーサックス/フルート、ベース(エレキ&アコースティック)、パーカッション×2――で演奏するという解決法を見出した。実際、音楽の完璧な復元に対する彼らの情熱とこだわりは凄まじく、なんと本編に先駆けて流れるラッド・カンパニーのロゴ音楽(これのみジョン・ウィリアムズ作曲)まで再現して演奏するとは、正直全く予想していなかった。そして本編が始まり、「ロサンゼルス、2019年11月」の文字がスクリーンに浮かび上がると、会場は物語の時代設定と現実の時間のシンクロに興奮した5000人の大歓声に包まれた。ロサンゼルス上空をスピナーが飛び交う有名なオープニングで流れる、きらびやかなシンセ・サウンドとバス・ドラムの重低音。主人公デッカードのアパートをレイチェルが訪れるシーンで流れる《メモリーズ・オブ・グリーン》の気怠いピアノ。ゴミ置き場に身を潜めるプリスが技術者セバスチャンと出会うシーンで流れる《ブレードランナー・ブルース》の哀愁に満ちたシンセ。よくぞここまで、ヴァンゲリスの音色を再現したものだ。しかも、2017年の爆音上映(筆者は川崎チネチッタのLivezoundで見た)や今年10月のIMAX版上映を凌ぐ、会場全体を共振させるほどの凄まじい重低音の爆音が加わっている! 2019年が遠い未来にしか思えなかった1982年の初公開当時、まさかこのような形でヴァンゲリスの音楽が生演奏で聴けるようになるとは、おそらく誰も夢見ることが出来なかったはずだ。『ブレードランナー』は生演奏上映の夢を見るか? その夢がついに現実になったという感動に打ち震えた。

 だが、『ブレードランナーLIVE』の真に凄いところは、単にオリジナルのシンセの音色を復元・再現するだけでなく、シンセ以外の生楽器のパートまで復元し、それを画面とシンクロさせながら演奏する点にある。『ブレードランナー』の熱心なファンなら、中東風の架空言語の歌詞で歌われるエキゾチックなヴォーカル曲《テイルズ・オブ・ザ・フューチャー》が、本編の中で女性レプリカント、ゾーラのテーマとして流れていたのをご記憶の方も多いはずだ。サントラでは、ヴァンゲリスのコラボレーターでもあったデミス・ルソス(2015年に逝去)がヴァーカルを担当していたが、今回の演奏では第1エレクトリック・ヴァイオリン奏者がそのヴォーカル・パートを生歌で披露。これにより、物語におけるゾーラの存在感がいっそう重みを増しただけでなく、古代の神話を呼び覚ますかのようなエキゾチックなヴォーカルが、本編の中に散りばめられた旧約聖書的なアイコン――ゾーラの変名「ミス・サロメ」や、蛇の刺青など――を改めて気付かせる役割を果たしていた。つまり生演奏が加わることによって、『ブレードランナー』の見方や音楽の聴き方が以前と全く異なってくるのである。
 このヴォーカル演奏と共に強烈な印象を与えたのが、『ブレードランナー』屈指の名曲として知られる《愛のテーマ》だ。画面上で繰り広げられるデッカードとレイチェルの荒々しいラブシーンに寄り添うように、むせび泣くテナーサックスの生演奏がふたりの愛をこの上なくセクシーに包み込む。男と女のむき出しの愛の姿を、これほど混じりけのないストレートなメロディで表現した映画音楽は、おそらく他にないだろう。作曲家としてのヴァンゲリスの凄さを再認識させられる名演奏であった。
 そして、悪役ロイの命が燃え尽きる名場面で流れる《ティアーズ・イン・レイン》。優しさに溢れるシンセの生演奏を聴いた時、『ブレードランナー』という作品がこれだけ多くの人々に感銘を与え続けているのは、人間が太古の昔から抱えてきた3つの本質的なテーマ、すなわち生(life)と死(death)と愛(love)を寓話的に描いた作品だからだ、という点に改めて気付かされた。ヴァンゲリスが本編のために作曲した音楽も、究極的にはその3つを表現している。だからこそ、こうして大スクリーンで鑑賞し、ヴァンゲリスの音楽を生演奏で聴かなければならないのだ。人類が後世に残すべき永遠の生命を持った『ブレードランナー』は、レプリカントに組み込まれた4年の寿命で尽きるどころの話ではないのだから……。その意味で『ブレードランナーLIVE』は、ほとんど啓示と呼ぶしかない体験だった。

 ラストシーンでデッカードとレイチェルが扉の向こうに消え、間髪入れずにエンドタイトルが始まると、それまで息を殺して画面と演奏に集中していた5000人の観客が、いっせいに歓呼の声を上げた。しかしながら、爆音で演奏される有名なテーマ《エンドタイトル》のあまりの迫力に圧倒されると、客席は再び水を打ったように静まり返り、観客はヴァンゲリスの音楽を一音たりとも聞き逃すまいと、演奏に集中し始めた。通常、ロイヤル・アルバート・ホールで演奏されるシネマ・コンサートでは、観客が画面に向かって声援を送ったり拍手したりする「応援上映」の形をとることが多いという。ところが、今回の『ブレードランナーLIVE』のように、画面と演奏に釘付けになった観客がごくわずかな箇所をのぞき、映画の世界感を壊さぬよう集中しながら鑑賞し続けた上映は、ほとんど前例がないという。いかに『ブレードランナー』という映画とヴァンゲリスの音楽が多くのファンに愛され、大切にされてきたかの証でもあった。
 今回の生演奏でもたらされた音楽の情報量は、サントラ単体の鑑賞とは比較にならぬほど圧倒的だが、そもそも『ブレードランナー』という映画自体があまりにも面白いため、生演奏であることを忘れて画面に引き込まれる瞬間が多々あったことも事実である。筆者はゲネプロの通し演奏と本番演奏の2回を鑑賞することが出来たので、なんとか生演奏のポイントをすべて把握することが出来たが、熱心なファンならば、最低2回の鑑賞は必須だと思う。今回の世界初演の成功を踏まえ、来年4月に予定される東京公演はさらに磨きをかけた「改良型」の上演になるという。1982年初公開版、1992年ディレクターズカット、2007年ファイナルカットに続く新たなヴァージョン『ブレードランナーLIVE』を体験せずして、今後『ブレードランナー』を語ることは出来ないはずだ。

2019年10月25日

公演スケジュール

公演日
(2020年)
会場 開場時間 開演時間 発売日
(2019年)
問い合わせ先
4月3日
(金)
[東京]Bunkamuraオーチャードホール 18:15 19:00 11月24日
(日)
チケットスペース
03-3234-9999
4月4日
(土)
[東京]Bunkamuraオーチャードホール 13:15 14:00 11月24日
(日)
チケットスペース
03-3234-9999
※未就学児入場不可
※英語上映・日本語字幕付き
※コンサート時間:約2時間20分(途中20分休憩あり)


チケット情報


  • S席
    9,800円(税込)

  • A席
    7,800円(税込)

  • B席
    5,800円(税込)

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