日本が世界に誇るサクソフォン奏者。東京藝術大学卒業。サクソフォンを故・大室勇一氏に師事。第51回日本音楽コンクール管楽器部門、第1回日本管打楽器コンクール・サクソフォン部門のいずれも最高位に輝く。出光音楽賞、村松賞を受賞。98年JT音楽家シリーズのTVCMに出演。02年4月から放送のNHK連続テレビ小説『さくら』のテーマ曲を演奏。

 デビュー以来、名だたる作曲家への委嘱も積極的に行っており、須川によって委嘱・初演された多くの作品が楽譜としても出版され、20世紀~21世紀のクラシカル・サクソフォンの新たな主要レパートリーとして、国際的に広まっている。その一例として、吉松隆「ファジイバード・ソナタ」・「サイバーバード協奏曲」、西村朗「エシ・イン・アニマ(魂の内なる存在)」、エドワード・グレグソン「サクソフォン協奏曲」、マーティン・エレビー「シナモン・コンチェルト」、ピット・スウェルツ「ウズメの踊り」、本多俊之「Concerto du vent~風のコンチェルト」、長生淳「天国の月」・「パガニーニ・ロスト」、真島俊夫「BIRDS-アルト・サクソフォンと吹奏楽のための協奏曲」、加藤昌則「スロヴァキアン・ラプソディ」等があげられる。特に吉松隆の「ファジイバード・ソナタ」は、須川は海外にて「ミスター・ファジイバード」、「ミスター・スガワ」と称される程に須川の名を国際的に高め、その演奏スタイルと共に国際的に世界のサクソフォン奏者たちの注目を集めている。

 レコーディングでは国内外のレーベルから約30枚に及ぶCDをリリース。新作品の紹介に留まらず、ロン・カーターやマーティン・テイラーなど、他ジャンルの巨匠と共演したものもある。

 NHK交響楽団をはじめ、日本のほとんどのオーケストラと共演を重ねており、また海外ではBBCフィルハーモニック、ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団、イーストマン・ウインド・アンサンブル、パリギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団など多数の楽団と共演している。

 1989年から2010年まで、東京佼成ウインドオーケストラ・コンサートマスターを22年余り務めた。96年浜松ゆかりの芸術家顕彰を表彰されるほか、09年より「浜松市やらまいか大使」に就任。

 2014年にデビュー30周年を迎え、東京文化会館大ホールでの記念公演は完全完売の大盛況となった。最新CDは2015年発売の「Blue Rondo」(イマジン・ベストコレクション)。2014年には著書「サクソフォーンは歌う!」(時事通信社)を刊行。

 これまで海外20カ国以上でリサイタルやマスタークラスを行っている。

 現在、ソリストとしての活動のほかに、トルヴェール・クヮルテットメンバ-であり、ヤマハ吹奏楽団常任指揮者、東京藝術大学招聘教授、京都市立芸術大学客員教授を務めている。
 
使用楽器:(いずれもヤマハ株式会社)
ソプラノ・サクソフォン YSS-875EXG
アルト・サクソフォン YAS-875EXG

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