1969年鹿児島生まれ。鹿児島大学教育学部音楽科を経て、桐朋学園大学音楽学部附属指揮教室で学ぶ。1996年にはイタリア・シエナのキジアーナ音楽院でオーケストラ指揮のディプロマを取得。1997年大阪フィル初代指揮研究員として、(故)朝比奈隆氏をはじめ数多くの巨匠の下で研鑽を積む。1999年文化庁派遣芸術家在外研修員に選ばれ、ウィーン国立演劇音楽大学に留学、2001年6月まで在籍。

 2000年第12回東京国際音楽コンクール<指揮>優勝と齋藤秀雄賞の受賞、2001年第47回ブザンソン国際指揮者コンクール優勝で、一躍脚光を浴びる。以降、国内外の主要オーケストラに客演。 2009年には、ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会にデビューを果たし成功を収め、その後も2010年3月にシュツットガルト放送響にデビュー、10月にカンヌPACA管への再客演、2011年4月には南西ドイツフィル、2013年6月にはアメリカのシリコンバレー交響楽団にデビューを飾るなど、急速に国際的な活躍の場を拡げている。 

 国内では、2006年、読売日本交響楽団の正指揮者に就任。2013年4月からは首席客演指揮者として、同楽団との意欲的な活動を継続している。加えて、2014年4月からは京都市交響楽団の常任客演指揮者。さらに、2017年4月からは広島交響楽団音楽総監督に就任を予定している。吹奏楽にも熱心に取り組んでおり、2011年1月からは、広島ウインドオーケストラの音楽監督を務めている。

 近年はオペラの分野での活躍も目覚ましく国立劇場「沈黙」、二期会「魔笛」「ヘンゼルとグレーテル」「メリー・ウィドー」「メデア」「リア」、日生劇場「ヘンゼルとグレーテル」「夕鶴」、首都オペラ「運命の力」、ザ・カレッジ・オペラハウス「ファルスタッフ」、神奈川県民ホール「金閣寺」などを指揮。

 アフィニス音楽祭、霧島国際音楽祭、宮崎国際音楽祭、別府アルゲリッチ音楽祭、サイトウ・キネン・フェスティバル松本など、各地の音楽祭にも招かれている。サイトウ・キネン・オーケストラとは、ニューヨーク・カーネギーホール公演にも同行、アメリカデビューを飾った。学校コンサート、親子コンサートなどの教育プログラム、ジュニアオーケストラの指揮、指揮マスタークラス等、後進の指導、育成にも熱意を注ぎ、その活動は多岐にわたる。

2007年4月より上野学園大学音楽学部教授。
2002年出光音楽賞、渡邉曉雄音楽基金音楽賞、2006年第17回新日鉄音楽賞・フレッシュアーティスト賞、2007年第6回齋藤秀雄メモリアル基金賞、2012年第24回ミュージック・ペンクラブ音楽賞、第32回音楽クリティック・クラブ賞、平成24年度(第63回)芸術選奨文部科学大臣賞、2014年度第44回東燃ゼネラル音楽賞奨励賞などを受賞。
鹿児島市ふるさと大使。

公式ホームページ http://www.tatsuyashimono.com/